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【宅建勉強会の軌跡】第48話
~ お盆合宿 in 住宅比較 ~
宅建初受験、不動産業界知識ほぼゼロのNHさんが、【2万円テスト】でトップを取って
くれたことは、本当に嬉しかった。
周りのメンバーにも【いい影響】があると思っていた。
こう書いたのは、【そうでもなかった】からだ。
実際、私も講師として、マネージャーとして、勉強になったことがあった。
NHさんを褒めることだけではなく、【鼓舞すること】も重要だった。
他のメンバーが間違えた所をしっかり分析し、勉強復習を嫌われてもやらせるべきだった。
【一番じゃなきゃダメだ】とトップは言い続けなければならない。
少し【緩み】が出てきてしまった。
そこで、8月15日と16日のお盆休みに、【宅建合宿】をすることにした。
2月のガイダンスの時点で、8月の様子をみて、実施するか決めると伝えていた。
会場は弊社でカリキュラムは下記だ。
・15日 → 予想問題4つ実施 【満点取るまで帰れま10(テン)】
・16日 → 各個人の状況に合わせたカリキュラム
調子が上がってきたNさんが、ここにきて欠席。教える側と学ぶ側の思いは裏腹だ。
他4名は出席。
乗りに乗っているNHさん、下記のLINEでのやり取りが物語っている。

勉強に集中したいと、弊社事務所近くのホテルを予約していた。
凄いやる気とモチベーションだ。目的がいつも揺るがないので素晴らしい。
15日、予想問題を4つ実施。
前にやった試験も【サプライズ】で織り交ぜた。
弊社のTさんとYくんは、このテストで以前は45点を取得していたが、
実施してみると35点前後。【問題自体を覚えてしまっている】のだとやはり思う。
本人からもこの懸念があると話があった。
【なんでこの答えになるのだろう】と疑問を持ち始めると、講師も安心する。
それが弱いと思う。理屈で理解していないということだ。
文脈が変わったら、太刀打ちできないだろう。
点数が伸びてこない人は、往々にして【宅建業法】のケアレスミスが目立つ。
ここを完璧にしたい。16日はこの宅建勉強会の習得度にフォーカスし、勉強した。
欠席のNさんからは、こんなLINEが。

典型的な【かまってちゃん】だ。(私も似ている!?(笑))
【宅建勉強会の軌跡】第47話
~ ついに、あのNHさんが・・・ ~
前話、7月上旬、クラス内での順位変動があったことをお伝えしました。
7月後半になり、住宅比較宅建勉強会恒例、【2万円テスト】が開催されている。
【第37話】で詳しく説明しているので、そちらを見て頂けたらと思う。
私が講師を勤める【午前クラス】5名。
Tさんが講師を勤める【午後クラス】4名。 合計9名。
毎週テストを実施し、合計9名中でトップを獲得した人に【2万円】報奨が出る制度だ。
トップのみだ。本試験までの全10回開催される。
1回目の【2万円テストトップ】は、Tさん講師の【午後クラス】の男性。
過去問をアラカルトに出したテストだったが、なんと満点だった。
とても悔しい。午前チームは、NさんとTさんがあと一歩の点数だった。
打倒午後チーム! 毎日「勉強していますか」コールにも力が入る。

間違えた所を分析して、個別に勉強範囲を指示した。
【宅建業法】が弱い。20点満点中18点は取りたいところだ。
午後チームは、宅建業法に力を入れているのが分かった。Tさんさすがだ。
2回目の【2万円テスト】。
なんと、NHさんが【満点トップ】だった!!
とても嬉しかった。午前メンバー全員、喜び合った。

2月に宅建素人だったNHさん、あと本番前100日を切り、ついにトップに躍り出た。
毎日コツコツ、宅建に集中してくださった結果だ。本当に素晴らしい!
午前チームメンバーには、個別に、「次回はあなたがトップを取ってもらいたい」と
鼓舞するメッセージを送ったのだった。
【宅建勉強会の軌跡】第46話
~ 危惧していたことが起きた 順位変動 ~
7月に入り、予想問題や過去問題等を解き始めた。
成績順番が入れ替わってきた。
5人の成績は以下の通りだ。
- Nさん 3月時点は第3位
- Yくん 3月時点は第1位
- NHさん 3月時点は第4位
- Aさん 3月時点は第5位
- Tさん 3月時点は第2位
3位のNHさんは、全く宅建について知識がない中で、着実に成績が伸びてきた。
NHさん、こんなに勉強したことは人生で一度も無いと仰っていた。

毎日申告して下さる勉強時間は約3時間。
経営者で現場に出ている傍ら、空き時間に細かくご報告をくれる。
勉強開始と終了をLINEグループに書き込むことで、備忘録にしているのだろうと思う。

3月時点で2位だったTさんの順位が下がってきてしまった。
勉強時間報告からすると毎日では無いし、【Tさん勉強していますか?】と入れると
だいたい翌日に【寝落ちしていました】とか【勉強します】と返ってくる。
重点的に気を付けないとならない。
Nさんの順位が1位となった。Nさんは昨年2点差で不合格にさせてしまったので、特に気にしていた。
宅建勉強会に今年も参加することに、実はかなり抵抗があったNさん。
「合格まであと2点だったので、今年は自分で勉強します」と1月の時点で私に言って来ていた。
私は合格して欲しいので、それが最善の策だったら受け入れていたのだが、
【あと合格まで2点】を惜しいと思っていることが、
来年も悲しい想いをするのだろうと予測できていた。
【合格ラインの2点下】は、実は合格まで約100時間程度、勉強時間が足りないのだ。
または、本番で【賭け】のような受験になっている。
その話をしたら、参加を快諾してくれていた。仕事との両立の中、頑張ってくれていた。
【宅建勉強会の軌跡】第45話
~ 「うさぎとかめ」のような宅建勉強 ~
10月の第三週目の日曜日が宅建本試験。
6月に入り、【あと140日】となった所で、生徒さん5人各人に変化が現れた。
3月時点での成績順は下記だった。
- Yくん 宅建試験3回目 不動産営業3年
- Tさん 宅建試験2回目 ハウスメーカー営業8年⇒不動産営業1年
- Nさん 宅建試験2回目 ハウスメーカー営業4年目
- NHさん 宅建試験1回目 住宅業界未経験
- Aさん 宅建試験1回目 ハウスメーカー営業2年目
このような成績順だった。
6月に入ったが、YくんとTさんは今までやってきた蓄積等があり、一問一答を出題しても成績が良かった。
NHさんは、宅建業界の用語等も初めて触れるとのことで、覚えるまで時間がかかっているが、
勉強時間は一番多く、LNEグループには毎日投稿してくださっていた。
一日平均すると、約3時間は勉強していた。


Nさんは、【気分屋】ではあるが、【言えばやる】。
「Nさん、勉強していますか?」と入れると「これからやります!」と返してくれる。
言わないと、おそらくやらない日も多いと思う。
毎日言い続けることで少しは役には立っていると思う。
Aさんに実は多少てこずっていた。Aさんは有名私立大学卒の24歳。
おそらくは、ゴールが分かっていてそこに合わせて勉強をしていこうとしているのだ。
いまはスロースタート。仕事も忙しいし。帰りの時刻もだいたい23時頃のようだった。
だから【本気になっていない】部分も垣間見る。
その場合、【ラストスパートをかけても間に合わなければどうするの?】というのが不安だった。
うさぎとかめのような話だ。
私は、NHさんのような毎日コツコツ型を応援したくなる。
いまは成績の良いYくんとTくんも気になっていた。7月に失速するのが怖い。
【宅建勉強会の軌跡】第44話
~ 間違えた問題を申告してもらう作戦開始 ~
本試験まであと6ヶ月となった4月中旬。
まだまだ先だと中だるみし、勉強もマンネリになってきてしまうのは想定していた。
テスト問題にもふれ始めていたので、
ここで【自分は成長している】を体験してもらう施策を計画していた。
それは、【一問一答を200問解いて、また1週間後に同じ問題を解いて、間違えた所がどれだけ減ったかを確認してもらうこと】だった。

普通に聞けば、ごくごく当たり前の勉強法なのだが、
【勉強してこなかった人が、仕事もしながら挑む国家資格試験】だ。
【やる気の喚起をしたい】
【出来たことを褒めたい】
勉強していることを褒めたくなかった。結果が出たことを褒めたかった。
生徒さんは、経営者と営業マンなので、私は尚更この気持ちが強かった。
思っていた通り、同じ問題の2周目になると、間違える問題は激減していた。

そして2周目でも間違えたしまった問題は、
【授業で触れなかった】
【解釈が難しかった】
という上記の内容であり、
「3周目で、解釈も含めて覚えてしまうので、気にしないこと!」と話した。
夜遅くまで勉強していること、実績につながっていることはとても嬉しく思った。
夜中や朝方にLINEで勉強報告や質問が来るが、すぐに返信するように心がけていた。
どうして今まで、このように生徒さんにしつこく関わってこなかったのだろう。
これはやはり私の怠慢だ。最後まで駆け抜けよう!
ただ、本試験まであと6ヶ月。やはり先は長い・・・。
【宅建勉強会の軌跡】第43話
~ 勉強会開始から2ヶ月 成果が分かれてきた ~
本勉強会のコンセプトは、【勉強するクラス】。
毎日、LINEグループにしつこくコメントした。
「宿題終わりましたか?」
「勉強していますか?」
「分からない所の質問はありますか?」
基本的にはこの3つだ。
これ私の投げかけに対して【コメントしてくれる人】、【既読にならない人】が分かれてきた。
生徒5人の内、2時間かけて通学してくれているNHさんはダントツ一番コメントが多い。
宿題の完了報告・勉強時間の申告・質問 この全てにおいてこなしていた。
さすが経営者の方で、目的が明確だ。

それでも他の生徒さん4名も、一応、「〇〇さん、やっていますか?」と個別に名指しでコメントすると、数時間後や翌日には返ってくる。
やはり「やっていますか?」と個別に声掛けをすべきだということを学んだ。
ただ、2週間続けてきたが、私の悪い癖は「もう大丈夫だろう」と安きに考えてしまい、行動を止めてしまうことだ。
「○○さん、やっていますか?」が定着してから、2週間空けてしまったら、言わなくても返してくれるのはNHさんだけになってしまった。
これは講師の怠慢でしかない。
【元々、勉強大好きな人は塾に来なくても勉強している】
【講師がいる意味を履き違えている】
またそこから復活した。

まだまだ本試験まで6ヶ月。
気を抜かずに毎日コツコツだ。
【宅建勉強会の軌跡】第42話
~ LINEで勉強完了報告 質問に答える ~
前話にも載せましたが、本勉強会のコンセプトは、
【勉強するクラス】
生徒のNHさんが、率先垂範で【LINEグループ】に勉強報告をしてくれていた。
また、【教科書に載っていない、分からないこと】を質問してくれていた。

質問が来れば、いつでも【教科書を見ずに】すぐに回答出来るよう、私自身も勉強に集中した。
生徒の時より勉強しているように思う。そんなものなのかもしれない。

【最初が肝心】とよく言う。
このLINEグループも、最初はみんな関わっていたが、1ヶ月経った3月初旬には、
ほぼNHさんと私のやり取りをみんなが見ている状態になっていた。
私も、その事実には気付いていたが、手を打てていなかった。
宿題報告が来なかった所からチェックを始めた。
「Aさん、勉強していますか?」と入れた。
そうすると早速、「遅くなり申し訳ございません。これから帰ります。帰宅次第勉強して送ります!」と帰ってきた。時間は23時を過ぎている。
それでも、【言えば、返ってくる】。
ある程度、【見てくれている】と思えることは、行動につながっているのだ。
宅建勉強会で言えば、私が講師のTさんに思っていたことが思い出される。
Tさん「勉強していますか?」
私 「やっています。」
Tさん「やったテキストを写真で送ってください」
私 「・・・」
(うるさいな~、でも送らないとまずいからしっかり最後までやろう・・・。)
【約1時間後 問題を解いた答案用紙を写真に撮る】
私 「これから送ります」
Tさん「さすが!お疲れ様!!」
このやり取りで1時間勉強できた訳だ。これの繰り返しだ。
【宅建勉強会の軌跡】第41話
~ 講師第二期 宅建勉強会始まる ~
2年目の宅建勉強会講師生活が始まった。
昨年度の反省を踏まえつつ、コンセプトを決めた。
【勉強するクラス】
生徒さんは5人。昨年に引き続きNさん。Yくん。
あと3人の生徒さんはこんな面々だ。
【NHさん】この方は社長さんで、新たに不動産業を立ち上げようとしていて、
【まずは自分が宅建を取得します!】と明確な目標を立ててくださった。
私より若い、バイタリティーのある方だ。
宅建勉強会は水曜日の朝9時から開始だが、NHさんは車で朝だと2時間以上かかる所に住んでいらっしゃるため、朝の渋滞にはまらないように、なんと朝4時過ぎに出て、3時間も前に到着し、ファミレスで勉強しているような方だった。
【Aさん】ハウスメーカーの注文住宅営業さん。新卒2年目のフレッシュマンだ。
有名大学出身、見た目も【エリート感】が漂う。宅建はスキルアップのためと言っていた。動機が弱いかなとは思っていたが、元々つい最近まで勉強をしてきた方なので、勉強量でカバーしていこうと思っていた。
【Tさん】弊社浦和店に入社してくれたTさん。もともと注文住宅営業マンで、展示場の店長の経験もある。高校時代まで物凄く頭が良かったとTさんの元部下の営業さんから聞いていた。不動産営業として、Yくん同様に絶対に宅建士を取得しなければならない。
生徒さん5名との宅建勉強会が始まった。
【勉強するクラス】を掲げたので、【週1回の勉強会】では心許ない。
宿題と予習。この2点を絶対にやってくるよう強化した。
また、グループLINEを作り、勉強の進捗報告をしてもらった。
【クラスメイトが勉強しているから、自分もやらなきゃ】を引き出そうとした。
【ポテンシャルは自分の中にある】。いかに引き出せるかだ。
NHさんが全体を引っ張って、率先して【勉強報告】をLINEグループにしてくださっていた。とても幸先が良いスタートだと思った。

【宅建勉強会の軌跡】第40話
~ 本試験 生徒さんのその後 ~
生徒3人、本試験を迎えた。
結果から言うと、3人とも不合格となった。合格点は37点だった。
Nさんは、合格点から2点差。KさんとYくんは合格点から5点差以上ついてしまった。
私の責任だ。
Tさんのクラスは4人中2人が合格となった。2人とも40点を超え、合格点よりも大幅にオーバーしていた。
Kさん、Nさん、Yくんと個別に話を聞いた。
Nさん、Yくんは「来年も受験します」とのことであったが、Kさんは「もう宅建は受験しないです」と言われてしまった。
人生を変える、とても酷いことをしてしまった。
どう反省し、どう責任を取ったら良いか、悩んだ。
Kさんと個別に会い、また「来年もやりましょう」と話に行ったが、回答は変わらなかった。その数ヶ月後に、Kさんはハウスメーカーを退職し、別分野の職業に転職した。
「私が人生を変えてしまった。申し訳ない。」と謝罪したが、
「結婚を機に、違う業界に転職しようとしていたので、気にしないで下さい」と言われた。
それでも後悔は重くのしかかった。
宅建を取得していたら、退職していなかった、もしくは住宅産業界に残っていたのではないかと、考えは尽きなかった。
Tさんに話したら、
「嫌われても何でも、勉強させなければダメだ」
「3人とも勉強していなかったし、一番の問題は、【勉強させていなかったこと】だよ」
「勉強時間に勝るものは無いに決まっている。イチローだって人一倍毎日練習しているよ」
「凡人が出来る人の何倍もやらなければ出来るようにならないでしょ」
と、畳みかけるように言われた。
何も言い返せなかった。
次年度の宅建勉強会は、「嫌われても勉強させる存在になる」と本気で心に誓い、
Kさんの人生を変えてしまったこと、同じことを生徒さんに体験させない。
やる気が溢れていた。
