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宅建勉強11月21日(日)

2021.11.21

住宅比較の吉田です。

AとBとの間で、Aを売主、Bを買主とする、等価値の美術品甲又は乙のいずれか選択によって定められる美術品の売買契約(以下この問において「本件契約」という。)が令和3年7月1日に締結された場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

  1. 本件契約において、給付の目的を甲にするか乙にするかについて、第三者Cを選択権者とする合意がなされた場合、Cが選択をすることができないときは、選択権はBに移転する。
  2. 本件契約において、給付の目的を甲にするか乙にするかについて、Aを選択権者とする合意がなされた後に、Aの失火により甲が全焼したときは、給付の目的物は乙となる。
  3. 本件契約において、給付の目的を甲にするか乙にするかについての選択権に関する特段の合意がない場合、Bが選択権者となる。
  4. 本件契約において、給付の目的を甲にするか乙にするかについて、第三者Dを選択権者とする合意がなされた場合、Dが選択権を行使するときは、AとBの両者に対して意思表示をしなければならない。

解答

本問のように、数個の異なった給付の中から選択によって定まる債権を「選択債権」と言います。例えば、以下のような内容が選択債権に該当します。

  • 宅建試験に合格したら、持っている時計をあげるか、10万円をあげる
  • 201号室と202号室のうちどちらかを貸す
  • 今月生まれた子犬3頭のうち1頭を譲渡します

選択権者は契約等において決められているのが普通ですが、民法では合意がないときに誰が選択権者となるかや、給付の一部が履行不能になったときの取扱いについて規定を置いています。

  1. “本件契約において、給付の目的を甲にするか乙にするかについて、第三者Cを選択権者とする合意がなされた場合、Cが選択をすることができないときは、選択権はBに移転する。”誤り。第三者が選択権者となっている場合に、その第三者が選択することができない、または選択しない場合には、原則的な選択権者である債務者、すなわち売主Aに選択権が移ります(民法409条2項)。
  2. “本件契約において、給付の目的を甲にするか乙にするかについて、Aを選択権者とする合意がなされた後に、Aの失火により甲が全焼したときは、給付の目的物は乙となる。”[正しい]。選択権者の過失により一方の履行が不能になってしまった場合、選択権は残存するものについて存在します。したがって、甲が全焼したときは、必然的に残った乙が選択されることになります(民法410条)。
  3. “本件契約において、給付の目的を甲にするか乙にするかについての選択権に関する特段の合意がない場合、Bが選択権者となる。”誤り。選択債権の原則的な選択権者は債務者です。よって、特段の合意がなければ給付義務のある売主Aが選択権者となります(民法406条)。
  4. “本件契約において、給付の目的を甲にするか乙にするかについて、第三者Dを選択権者とする合意がなされた場合、Dが選択権を行使するときは、AとBの両者に対して意思表示をしなければならない。”誤り。第三者が選択権者となっている場合には、第三者は債権者または債務者に対する意思表示によって選択を行います。選択の意思表示は、売主Aまたは買主Bに行えばよいので「AとBの両者に対して」とする本肢は誤りです(民法409条1項)。
    したがって正しい記述は[2]です。

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