スタッフブログ
【宅建勉強会の軌跡】第46話
~ 危惧していたことが起きた 順位変動 ~
7月に入り、予想問題や過去問題等を解き始めた。
成績順番が入れ替わってきた。
5人の成績は以下の通りだ。
- Nさん 3月時点は第3位
- Yくん 3月時点は第1位
- NHさん 3月時点は第4位
- Aさん 3月時点は第5位
- Tさん 3月時点は第2位
3位のNHさんは、全く宅建について知識がない中で、着実に成績が伸びてきた。
NHさん、こんなに勉強したことは人生で一度も無いと仰っていた。

毎日申告して下さる勉強時間は約3時間。
経営者で現場に出ている傍ら、空き時間に細かくご報告をくれる。
勉強開始と終了をLINEグループに書き込むことで、備忘録にしているのだろうと思う。

3月時点で2位だったTさんの順位が下がってきてしまった。
勉強時間報告からすると毎日では無いし、【Tさん勉強していますか?】と入れると
だいたい翌日に【寝落ちしていました】とか【勉強します】と返ってくる。
重点的に気を付けないとならない。
Nさんの順位が1位となった。Nさんは昨年2点差で不合格にさせてしまったので、特に気にしていた。
宅建勉強会に今年も参加することに、実はかなり抵抗があったNさん。
「合格まであと2点だったので、今年は自分で勉強します」と1月の時点で私に言って来ていた。
私は合格して欲しいので、それが最善の策だったら受け入れていたのだが、
【あと合格まで2点】を惜しいと思っていることが、
来年も悲しい想いをするのだろうと予測できていた。
【合格ラインの2点下】は、実は合格まで約100時間程度、勉強時間が足りないのだ。
または、本番で【賭け】のような受験になっている。
その話をしたら、参加を快諾してくれていた。仕事との両立の中、頑張ってくれていた。
【宅建勉強会の軌跡】第45話
~ 「うさぎとかめ」のような宅建勉強 ~
10月の第三週目の日曜日が宅建本試験。
6月に入り、【あと140日】となった所で、生徒さん5人各人に変化が現れた。
3月時点での成績順は下記だった。
- Yくん 宅建試験3回目 不動産営業3年
- Tさん 宅建試験2回目 ハウスメーカー営業8年⇒不動産営業1年
- Nさん 宅建試験2回目 ハウスメーカー営業4年目
- NHさん 宅建試験1回目 住宅業界未経験
- Aさん 宅建試験1回目 ハウスメーカー営業2年目
このような成績順だった。
6月に入ったが、YくんとTさんは今までやってきた蓄積等があり、一問一答を出題しても成績が良かった。
NHさんは、宅建業界の用語等も初めて触れるとのことで、覚えるまで時間がかかっているが、
勉強時間は一番多く、LNEグループには毎日投稿してくださっていた。
一日平均すると、約3時間は勉強していた。


Nさんは、【気分屋】ではあるが、【言えばやる】。
「Nさん、勉強していますか?」と入れると「これからやります!」と返してくれる。
言わないと、おそらくやらない日も多いと思う。
毎日言い続けることで少しは役には立っていると思う。
Aさんに実は多少てこずっていた。Aさんは有名私立大学卒の24歳。
おそらくは、ゴールが分かっていてそこに合わせて勉強をしていこうとしているのだ。
いまはスロースタート。仕事も忙しいし。帰りの時刻もだいたい23時頃のようだった。
だから【本気になっていない】部分も垣間見る。
その場合、【ラストスパートをかけても間に合わなければどうするの?】というのが不安だった。
うさぎとかめのような話だ。
私は、NHさんのような毎日コツコツ型を応援したくなる。
いまは成績の良いYくんとTくんも気になっていた。7月に失速するのが怖い。
【宅建勉強会の軌跡】第44話
~ 間違えた問題を申告してもらう作戦開始 ~
本試験まであと6ヶ月となった4月中旬。
まだまだ先だと中だるみし、勉強もマンネリになってきてしまうのは想定していた。
テスト問題にもふれ始めていたので、
ここで【自分は成長している】を体験してもらう施策を計画していた。
それは、【一問一答を200問解いて、また1週間後に同じ問題を解いて、間違えた所がどれだけ減ったかを確認してもらうこと】だった。

普通に聞けば、ごくごく当たり前の勉強法なのだが、
【勉強してこなかった人が、仕事もしながら挑む国家資格試験】だ。
【やる気の喚起をしたい】
【出来たことを褒めたい】
勉強していることを褒めたくなかった。結果が出たことを褒めたかった。
生徒さんは、経営者と営業マンなので、私は尚更この気持ちが強かった。
思っていた通り、同じ問題の2周目になると、間違える問題は激減していた。

そして2周目でも間違えたしまった問題は、
【授業で触れなかった】
【解釈が難しかった】
という上記の内容であり、
「3周目で、解釈も含めて覚えてしまうので、気にしないこと!」と話した。
夜遅くまで勉強していること、実績につながっていることはとても嬉しく思った。
夜中や朝方にLINEで勉強報告や質問が来るが、すぐに返信するように心がけていた。
どうして今まで、このように生徒さんにしつこく関わってこなかったのだろう。
これはやはり私の怠慢だ。最後まで駆け抜けよう!
ただ、本試験まであと6ヶ月。やはり先は長い・・・。
【宅建勉強会の軌跡】第43話
~ 勉強会開始から2ヶ月 成果が分かれてきた ~
本勉強会のコンセプトは、【勉強するクラス】。
毎日、LINEグループにしつこくコメントした。
「宿題終わりましたか?」
「勉強していますか?」
「分からない所の質問はありますか?」
基本的にはこの3つだ。
これ私の投げかけに対して【コメントしてくれる人】、【既読にならない人】が分かれてきた。
生徒5人の内、2時間かけて通学してくれているNHさんはダントツ一番コメントが多い。
宿題の完了報告・勉強時間の申告・質問 この全てにおいてこなしていた。
さすが経営者の方で、目的が明確だ。

それでも他の生徒さん4名も、一応、「〇〇さん、やっていますか?」と個別に名指しでコメントすると、数時間後や翌日には返ってくる。
やはり「やっていますか?」と個別に声掛けをすべきだということを学んだ。
ただ、2週間続けてきたが、私の悪い癖は「もう大丈夫だろう」と安きに考えてしまい、行動を止めてしまうことだ。
「○○さん、やっていますか?」が定着してから、2週間空けてしまったら、言わなくても返してくれるのはNHさんだけになってしまった。
これは講師の怠慢でしかない。
【元々、勉強大好きな人は塾に来なくても勉強している】
【講師がいる意味を履き違えている】
またそこから復活した。

まだまだ本試験まで6ヶ月。
気を抜かずに毎日コツコツだ。
【宅建勉強会の軌跡】第42話
~ LINEで勉強完了報告 質問に答える ~
前話にも載せましたが、本勉強会のコンセプトは、
【勉強するクラス】
生徒のNHさんが、率先垂範で【LINEグループ】に勉強報告をしてくれていた。
また、【教科書に載っていない、分からないこと】を質問してくれていた。

質問が来れば、いつでも【教科書を見ずに】すぐに回答出来るよう、私自身も勉強に集中した。
生徒の時より勉強しているように思う。そんなものなのかもしれない。

【最初が肝心】とよく言う。
このLINEグループも、最初はみんな関わっていたが、1ヶ月経った3月初旬には、
ほぼNHさんと私のやり取りをみんなが見ている状態になっていた。
私も、その事実には気付いていたが、手を打てていなかった。
宿題報告が来なかった所からチェックを始めた。
「Aさん、勉強していますか?」と入れた。
そうすると早速、「遅くなり申し訳ございません。これから帰ります。帰宅次第勉強して送ります!」と帰ってきた。時間は23時を過ぎている。
それでも、【言えば、返ってくる】。
ある程度、【見てくれている】と思えることは、行動につながっているのだ。
宅建勉強会で言えば、私が講師のTさんに思っていたことが思い出される。
Tさん「勉強していますか?」
私 「やっています。」
Tさん「やったテキストを写真で送ってください」
私 「・・・」
(うるさいな~、でも送らないとまずいからしっかり最後までやろう・・・。)
【約1時間後 問題を解いた答案用紙を写真に撮る】
私 「これから送ります」
Tさん「さすが!お疲れ様!!」
このやり取りで1時間勉強できた訳だ。これの繰り返しだ。
【宅建勉強会の軌跡】第41話
~ 講師第二期 宅建勉強会始まる ~
2年目の宅建勉強会講師生活が始まった。
昨年度の反省を踏まえつつ、コンセプトを決めた。
【勉強するクラス】
生徒さんは5人。昨年に引き続きNさん。Yくん。
あと3人の生徒さんはこんな面々だ。
【NHさん】この方は社長さんで、新たに不動産業を立ち上げようとしていて、
【まずは自分が宅建を取得します!】と明確な目標を立ててくださった。
私より若い、バイタリティーのある方だ。
宅建勉強会は水曜日の朝9時から開始だが、NHさんは車で朝だと2時間以上かかる所に住んでいらっしゃるため、朝の渋滞にはまらないように、なんと朝4時過ぎに出て、3時間も前に到着し、ファミレスで勉強しているような方だった。
【Aさん】ハウスメーカーの注文住宅営業さん。新卒2年目のフレッシュマンだ。
有名大学出身、見た目も【エリート感】が漂う。宅建はスキルアップのためと言っていた。動機が弱いかなとは思っていたが、元々つい最近まで勉強をしてきた方なので、勉強量でカバーしていこうと思っていた。
【Tさん】弊社浦和店に入社してくれたTさん。もともと注文住宅営業マンで、展示場の店長の経験もある。高校時代まで物凄く頭が良かったとTさんの元部下の営業さんから聞いていた。不動産営業として、Yくん同様に絶対に宅建士を取得しなければならない。
生徒さん5名との宅建勉強会が始まった。
【勉強するクラス】を掲げたので、【週1回の勉強会】では心許ない。
宿題と予習。この2点を絶対にやってくるよう強化した。
また、グループLINEを作り、勉強の進捗報告をしてもらった。
【クラスメイトが勉強しているから、自分もやらなきゃ】を引き出そうとした。
【ポテンシャルは自分の中にある】。いかに引き出せるかだ。
NHさんが全体を引っ張って、率先して【勉強報告】をLINEグループにしてくださっていた。とても幸先が良いスタートだと思った。

【宅建勉強会の軌跡】第40話
~ 本試験 生徒さんのその後 ~
生徒3人、本試験を迎えた。
結果から言うと、3人とも不合格となった。合格点は37点だった。
Nさんは、合格点から2点差。KさんとYくんは合格点から5点差以上ついてしまった。
私の責任だ。
Tさんのクラスは4人中2人が合格となった。2人とも40点を超え、合格点よりも大幅にオーバーしていた。
Kさん、Nさん、Yくんと個別に話を聞いた。
Nさん、Yくんは「来年も受験します」とのことであったが、Kさんは「もう宅建は受験しないです」と言われてしまった。
人生を変える、とても酷いことをしてしまった。
どう反省し、どう責任を取ったら良いか、悩んだ。
Kさんと個別に会い、また「来年もやりましょう」と話に行ったが、回答は変わらなかった。その数ヶ月後に、Kさんはハウスメーカーを退職し、別分野の職業に転職した。
「私が人生を変えてしまった。申し訳ない。」と謝罪したが、
「結婚を機に、違う業界に転職しようとしていたので、気にしないで下さい」と言われた。
それでも後悔は重くのしかかった。
宅建を取得していたら、退職していなかった、もしくは住宅産業界に残っていたのではないかと、考えは尽きなかった。
Tさんに話したら、
「嫌われても何でも、勉強させなければダメだ」
「3人とも勉強していなかったし、一番の問題は、【勉強させていなかったこと】だよ」
「勉強時間に勝るものは無いに決まっている。イチローだって人一倍毎日練習しているよ」
「凡人が出来る人の何倍もやらなければ出来るようにならないでしょ」
と、畳みかけるように言われた。
何も言い返せなかった。
次年度の宅建勉強会は、「嫌われても勉強させる存在になる」と本気で心に誓い、
Kさんの人生を変えてしまったこと、同じことを生徒さんに体験させない。
やる気が溢れていた。

【宅建勉強会の軌跡】第39話
~ 本試験 生徒さんに強く言えない講師 ~
夏合宿終了後、生徒3人に2万円テストで1回もトップを取らせることは出来なかった。
予想問題を解いて、合格ラインボーダーが34点前後だが、25点前後だった。
普通に考えれば、【勉強しなければ非常に厳しい状態】だが、強く言えない自分がいた。
もともと、【宅建勉強会に参加する目的は何か】というと【合格するため】だ。
シンプルだ。
それでは【何故勉強しないのか】。
それは、【そこまで合格したいと思っていないから】なのか、そんなことはない。
宅建を6回も落ちた私だからよく分かっている。
【絶対に合格したいと思っている】
それなのに、何故勉強しないのか。
ここからが私の弱い所だ。
【今日はいいか】【何とかなるか】【もしかしたら追い込めばいけるかも】
不合格だった時代、私の頭の中にあったフレーズたちだ。
世の中そんなに甘くない。
後ろの扉を閉めて覚悟を決めるのが【指導者】だ。
ハウスメーカーの営業時代、住宅展示場の店長までしか上に行けなかった。
その理由が、全く一緒だ。
質が悪いのは【鬼になる指導者が、チームの成績につながること】を頭では分かっている。
だが、強く言えない。
ここが分かっていれば、ハウスメーカー時代に役職はもっと上に行けたのだろう。
講師が生徒の目的に向き合い強く指導出来ないのは、全く生徒のためになっていない。
そんな講師に捕まった生徒は悲惨だ。
私は生徒にもの凄く酷いことをしていた。
その時はそこまで酷いことをしている認識が薄く、気付けなかった。
【宅建勉強会の軌跡】第38話
~ 宅建勉強会の講師とは ~
私の講師としての考えが未熟であったために、生徒さん3人が【勉強する場】を
【強制的に】作ることが出来なかった。
そもそも、いつも社長に言ってもらっているこの議論に立ち返る。
私が20代後半で展示場の店長をやっていた時のN社長との話に遡る。
【展示場の店長時代の話】
社長「Tさんは、次の2人の店長のどちらが良いですか?」
「1人目は、出来る部下が集まっていて常に成績上位の展示場店長」
「2人目は、若手や成績の悪い営業さんが集まっていて常に成績最下位層の展示場店長」
私T「1人目の店長が良いです!」
社長「経営者目線と店長目線では全然違うよね」
私T「成績上位の方が良いですよね!」
社長「だから店長止まりだね」
私T「???」
その時はよく分からなかった。答え合わせもしてもらえなかった。
今は分かる。圧倒的に後者(2人目の店長)だ。
【出来ない人を出来るようにする】ことを、経営者は店長に託している。
それだけ人材は貴重で、かつ育てていかなければならない。
【人に教える】【人を育てる】ことにおいて、その役職で実績を積んで
スキルアップしていかねば、経営者になった時に会社はおそらく倒産してしまう。
宅建勉強会の講師は、必ず合格させなければならない。
この当時は、そのことを考える頭がなかった。
【宅建6回も落ちた癖に、カッコつけて講師をしている】現状。
生徒さんに、【しっかり勉強しないと、私みたいになっちゃうよ】と、
本気で言える人間にならなければいけなかった。