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《第26話》住まいの道しるべ エピソード3

今回も私のエピソード3をご紹介したいと思います。
というよりは、前回の「銀行員のお父様」の最終的な顛末をお伝えしようと思ってしまいました。それは今思いますと、このエピソードがまた私の成長にかなりの影響を与えているように思えたからです。

実は、その後N様とは、何度か連絡を取ろうとしましたが、全く連絡がつかない状態でした! せめて自分の過ちのお詫びと、新たな資金計画を提出したいと思い…。
しかし、一度かみ合わなくなると、うまくはいかないものです。皆さんにもそのような経験ありますよね!

この件で連絡は取れませんでしたが、状況が理解できた出来事がありました。それは、私どものグループ会社の不動産部門からの連絡からでした!
会話の内容は以下の通りです!

不)「不動産担当のKと言いますが、N様はご存知ですよね?」
心の底から“ドキッ”としたのを覚えています。

私)「ハイ私が担当していたお客様ですが…。」

不)「今度、グループ内の分譲の住替えで計画してもらうことにしました!」
「つきましては、打診を先に行うのですが、源泉は注文の方に渡してあるから…。」
「お客様に言われてしまい、お会いしたくないので貰って下さいと言われました!」
「かなり、嫌がっていましたよ!」

私)「そうですか! 大失態をしたので…。ご迷惑をお掛けします。」

不)「安心してください! こっちは大丈夫ですと言っておきましたから…!」

…。
まず、私の心の中で3点のことを思い浮かべました!
1点は、注文ではないけれども、当社のグループ内の物件で検討をしていただいていた! という安堵感です。
私の変な対応にも関わらず、この会社で検討していたことにうれしさがありました!

2点目は、プライドが高かった自分にとって、N様が不動産の担当に私のことを何と言っているのかという不安がありました!

3点目は、N様の話を聞いて「こっちは大丈夫!」と言った営業が、私だけではなく私と同じ注文の仲間までをけなしているのではないか、という悔しさが有りました!

この期に及んで、何も出来ず、また、変なプライドから失敗の報告も上司に出来なかった私にとっては、ただただ2度とこんなことにならないようにする事だけを考えていました!

結局N様は、無事にローンの事前打診もクリアし、不動産部門において、現状の自宅を売却し、以前よりも広い土地で、車の置ける中古住宅へ住替えられたという事を、後に知らされました!

以上の内容がこの件の顛末です。

私は、この件の後に大きく反省をしたと前回も書かせていただいたと思います。
本来は、それだけで次の章に行くところですが、どのようなことで、またどのような思いで私自身が変化をしていくか、“振り返り”は必要だと思います。そして間違えなく“気づき”があったからこそ今があると思っています。
今一度、何に気づき、その後どのような行動をとっていったのかを、私自身も思い出しながら振り返ってみたいと思います。

私が、前文で書いた3点のうちの2点は、正に自分の“我(が)”だったと思います。

自分を良く見せたい!
自分が良い子でいたい!
典型的な“我(が)”の状況でした!

あの当時は、みんなが私に対して噂話をしていると思い、“恥ずかしい”という気持ちでいました。
でも、唯一救いだったのは、私の心で最初に感じたことが、
“当社のグループ内の物件で検討をしていただいていた!”
事だったのが本当に救いでした!!

この地域には、無数の同業者がおります。
こんな私の対応では、間違えなく他社へ行くでしょう!
お父様も、「あんなところへは行くな!」と言われるはずです。
それを、グループ会社とは言え、名札も名刺デザインも私と同じです。
神様が、チャンスを与えてくれたとしか思えません。
他社へ行かなかったN様に対して心から“感謝”です。

このような思いを持てたことで、最初は私の悪口を言っていたと思っていた不動産担当のkさんにも、良く契約していただき、いつの間にか“感謝”できるようになっていました!

きっと、N様の一度悪くなった当社の印象を、取り戻す為にかなりの努力をされたのかと思うと本当に“ありがとう”という気持ちでした!
このような気持ちになると、元々持っていた自分自身の“我(が)”が本当に小さなものだということに気づくものです。

名誉挽回とか汚名返上ではなく、チャンスを与えてくださったN様の為や、私のミスをカバー頂いた、不動産担当のkさんの為に…!
という感謝の気持ちで働けば、何も“我(が)”なんてものは消えてなくなってしまいます。そして今度は、ミスをしない事前準備を心がけるように、住まいの道しるべを作りこむようになったのだと思います。

今振り返ると、事前準備と共に、私のミスを失敗事例としてもっとたくさんの仲間に伝えていればという気持ちです。
“失敗談を口に出して言える勇気”が周りの仲間の力にもなるでしょう! そして、自分の成長の糧になったと思います。
今からでも遅くないので、ここでも書きましたが、自分の部下や仲間にも、機会があればどんどんと話をしていこうと思います。

皆さんにもこのような経験はありませんか?
ちょっと余談のエピソードになりますが…。
前回の「銀行員の…。」を読んでいただいた私の元上司のN所長(今はN氏)から連絡が入りました!

「ヤバイ!!」
正直、久しぶりに叱られるのかとビクビクしていましたが、N氏からは、
「読んだぞ! すごいな! そんなことがあったのか!」
「きっと読んでいる人たちも、お前でもこんなミスをするのかと、感動しているよ!」
「どんどん書いた方が良いよ!」
とてもうれしかった…。
あの時、何で報告できなかったのか…。いつも、
「悪い報告からしなさい!」
と教えられていたにも関わらず、結局言えなかった!
弱くてずるい人間でした! 反省です! あの時言えていたら…。もっと違った未来があったかもしれないです…!

ということで今回ここに書きました!
次回も過去の失敗事例を書こうと思います!

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