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給与明細は住宅購入の予算にも使える 「手取り額」だけでは分からない家計の見方

毎月の給与明細を見るとき、「今月はいくら振り込まれたか」だけを確認していないでしょうか。実は給与明細には、住宅を購入するときの予算を考えるための情報も含まれています。基本給と手当の構成、社会保険料、税金、手取り額を確認すれば、自分の収入がどれくらい安定しているのかを考える材料になります。住宅ローンは数十年にわたって返済するケースもあるため、現在の手取りだけでなく、将来も続けやすい家計かという視点が重要です。

この記事で分かること

・給与明細で確認したい4つの項目
・住宅購入前に「手取り額」以外を見る理由
・給与の変動を住宅ローンの予算設定にどう生かすか

給与明細は「家計の健康診断」として見る

給与明細を見るとき、最初に確認したいのは振込額だけではありません。

基本的には、勤怠、支給、控除、差引支給額という4つの情報から構成されています。

住宅購入を考えている場合は、この4項目を「いくらもらえたか」ではなく、「今後もどの程度の収入を安定して得られそうか」という視点で確認すると役立ちます。

特に重要なのが、毎月ほぼ一定の収入と、残業などによって変動する収入を分けて考えることです。

最初に確認したいのは「基本給」と「手当」

給与が増えたときは、総支給額だけを見て終わらせないことが大切です。

例えば、昇給によって基本給が上がったケースと、残業手当が増えたケースでは、家計への意味合いが異なります。

基本給は毎月の給与の土台となる部分です。一方、残業手当や一部の手当は勤務状況や会社の制度などによって変わる可能性があります。

住宅ローンの返済額を考える場合、変動しやすい収入を前提にして借入額を大きくするのは慎重に考えたいところです。

「今月は残業が多かったから返済できる」という考え方ではなく、「残業が少ない月でも無理なく返済できるか」を基準にすることが重要です。

給与から引かれる社会保険料は「保障」とセットで考える

給与明細を見ると、健康保険、厚生年金、雇用保険などの社会保険料が差し引かれています。

手取り額を減らす項目なので、負担として意識しやすい部分ですが、単純な「出費」と考えるだけでは十分ではありません。

健康保険は医療費の負担を抑える仕組みなどにつながり、厚生年金は老後の年金などの基礎になります。雇用保険には失業時や育児休業時などの給付があります。

つまり、給与明細の控除欄には「今使えるお金」だけでなく、「万一のときや将来に備える仕組み」も反映されています。

住宅購入では、住宅ローンだけに目を向けず、こうした社会保険料や税金を差し引いた後に、実際に家計で使える金額を確認することが大切です。

「4〜6月の残業で手取りが減る」は少し注意が必要

給与明細を見るうえで、社会保険料に関係する「標準報酬月額」も知っておきたいポイントです。

厚生年金では、原則として4月から6月に支払われた報酬を基に標準報酬月額が決まり、その金額が9月から翌年8月まで保険料などの計算に使われます。

ただし、「春に残業をすると必ず社会保険料が大きく上がる」と単純化するのは適切ではありません。

標準報酬月額は一定期間の報酬を基に決まる仕組みで、昇給などによって固定的な賃金が大きく変わった場合には、定時決定とは別に改定されるケースもあります。

そのため、住宅購入を検討している人は「4〜6月だけ残業を減らそう」と考えるより、自分の給与明細を年間で確認し、収入と社会保険料がどのように変化しているかを見ることが大切です。

住民税は「前年の所得」を意識する

給与が増えた後に注意したいのが住民税です。

住民税は前年の所得を基に負担が決まるため、収入が変化したタイミングと税負担が変わるタイミングにずれが生じます。

転職や育児休業などで収入が大きく変わった場合にも、前年の所得を基にした住民税の支払いが残ることがあります。

住宅購入後は住宅ローンの返済だけでなく、固定資産税や火災保険、修繕費などの住居関連費用も発生します。

そのため、給与明細から確認した手取り額を、そのまま「住宅ローンに使える金額」と考えないことが重要です。

住宅ローンは「最大借りられる額」より「無理なく返せる額」

住宅購入を考えるとき、金融機関から提示される借入可能額は一つの目安になります。

しかし、借りられる金額と、家計から無理なく返済できる金額は同じではありません。

例えば、給与明細で毎月の手取りが安定しているように見えても、その中に残業手当などの変動収入が多く含まれている場合、将来的に同じ水準の収入が続くとは限りません。

住宅ローンの予算を決める際には、次の3つに分けて考えてみましょう。

「基本給などを中心とした安定収入」

「残業手当などの変動収入」

「税金・社会保険料などを差し引いた実際の手取り」

この3つを分けるだけでも、自分の家計がどの程度の住宅ローンに耐えられるのかを考えやすくなります。

埼玉県で住宅を購入するなら「住宅費以外」も確認する

埼玉県で住宅を購入する場合、物件価格だけで予算を決めないことも重要です。

例えば、都心への通勤を考えてJR京浜東北線、JR埼京線、JR高崎線、JR宇都宮線などの沿線を選ぶ場合、駅距離や物件種別によって購入価格は大きく異なります。

駅から離れた戸建てを選ぶのか、駅に近いマンションを選ぶのかによっても、住宅ローン以外の費用は変わります。

さらに、購入後には固定資産税や都市計画税、マンションなら管理費・修繕積立金、戸建てなら将来の修繕費なども考える必要があります。

給与明細から確認した「手取り額」を起点にして、住宅ローンだけではなく住まいにかかる総額を考えることが大切です。

給与明細から住宅購入前に確認したい5項目

住宅購入を検討している人は、直近1カ月の給与明細だけではなく、過去1年程度の変化も確認してみましょう。

1.基本給はいくらか

2.残業手当などの変動収入はいくらか

3.社会保険料はどの程度か

4.所得税・住民税はいくらか

5.年間を通じて手取り額にどの程度の変動があるか

この5点を整理すると、「毎月いくらなら住宅に使えるのか」という判断がしやすくなります。

給与明細を住宅ローンの事前準備に活用する

住宅購入を考え始めたら、いきなり物件探しから始める必要はありません。

まずは給与明細を確認し、毎月の収入と支出を整理しましょう。

そのうえで、

・毎月いくら貯蓄できているか

・現在の家賃はいくらか

・住宅購入後に増える費用はいくらか

・ボーナスに頼らず返済できるか

・残業が減った場合でも生活を維持できるか

を確認します。

この作業をしておけば、住宅ローンの事前審査を受ける際にも、自分が希望する借入額が家計に合っているか判断しやすくなります。

給与が増えたからといって、住宅予算をすぐに増やす必要はない

昇給があったときは、住宅購入の予算を増やせると考えたくなるかもしれません。

しかし、給与が増えた理由を確認することが先です。

基本給の増加なのか、一時的な手当なのか、残業時間が増えた結果なのかによって、今後の収入の見通しは変わります。

また、住宅ローンは長期にわたって返済するため、現在の給与だけでなく、将来の働き方や家族構成の変化も考慮する必要があります。

「今いくら借りられるか」ではなく、「今後も無理なく返済できるか」を軸に住宅予算を決めることが大切です。

まとめ

給与明細は、毎月の手取りを確認するだけの書類ではありません。

住宅購入を考えている人にとっては、自分の収入がどの程度安定しているのか、住宅ローンにいくら充てられるのかを考えるための身近な資料です。

特に確認したいのは次の3点です。

・基本給と変動する手当を分けて見る

・社会保険料や税金を差し引いた後の年間手取りを把握する

・住宅ローンは「借りられる額」ではなく「無理なく返せる額」で考える

給与明細を1カ月分だけ見るのではなく、年間の変化まで確認することで、より現実的な住宅購入予算を設定しやすくなります。

よくある質問

Q1.住宅ローンの予算は手取り額だけで決めてよいですか?

いいえ。手取り額は重要な指標ですが、それだけで決めるのはおすすめできません。基本給と変動手当の割合、現在の家賃、生活費、教育費、貯蓄額、住宅購入後に発生する税金や維持費なども含めて考える必要があります。

Q2.残業代を住宅ローンの返済に含めてもよいですか?

残業代を返済原資の中心にすることは慎重に考えたほうがよいでしょう。残業時間は勤務先の方針や本人の働き方によって変わる可能性があるため、基本給など安定性の高い収入を中心に返済計画を組むほうが安心です。

Q3.給与が上がったら住宅購入予算も上げるべきですか?

必ずしもそうではありません。基本給が上がったのか、一時的な手当や残業代が増えたのかを確認しましょう。さらに、昇給後の手取りだけでなく、将来の教育費や老後資金なども含めて住宅ローンの返済額を決めることが大切です。

住宅購入は「年収」ではなく家計全体で考える

住宅ローンの審査では年収などが重要な要素になりますが、実際の生活では毎月の手取りから住宅ローンを返済していくことになります。

だからこそ、住宅購入を考え始めたら給与明細を一度見直してみましょう。

住宅比較株式会社では、埼玉県内の不動産購入について、物件価格だけでなく住宅ローンや購入後の家計も踏まえてご相談いただけます。

「自分の場合、いくらくらいの住宅なら無理なく購入できるのか」といった段階から、地域の物件事情と合わせて検討してみてはいかがでしょうか。

【住宅比較株式会社への相談はこちら】

出典・参考情報

・日本経済新聞「給与明細、見方のポイント 手取りと保障のバランス把握」掲載日不明

・国税庁「給与所得者と税」

・国税庁「No.2665 年末調整の対象となる人」

・日本年金機構「厚生年金保険の保険料」

・日本年金機構「定時決定(算定基礎届)」

※本記事は給与明細と住宅購入の関係を一般的に解説したものです。実際の住宅ローン審査や適正な借入額は、年収、家族構成、既存借入、勤務状況、物件条件などによって異なります。

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