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【市場】東京で家を買いたい子育て世代へ:マンション高騰の今、「狭小戸建て」が現実的な選択肢に!
こんにちは。住宅比較の森田です。
「東京で家を持ちたいけれど、マンションは高すぎてとても無理…」
そんな悩みを抱える子育て世代のご家庭が増えています。
実際、2025年上半期のデータによると、東京23区の新築マンションの平均価格はなんと1億3000万円を突破。中古マンションも高値が続き、70平米の物件で1億円を超えることもあります。新築も中古も高すぎて、「マイホームは夢のまた夢」と諦めてしまいそうですよね。

しかし今、そんな状況の中で注目されているのが「狭小戸建て(きょうしょうこだて)」という住まいのスタイルです。
狭小戸建てとは、土地の広さが30~50平米程度と小さいながらも、3階建てや4階建てで工夫された間取りの都市型一戸建て住宅のこと。なんと東京23区内であっても、平均5000万円台から購入できる物件が増えています。
「子育て環境は変えたくない」「今住んでいる学区のままで暮らしたい」と考えるご家庭にとって、同じエリアで家を買えるというのは大きな魅力です。

ある杉並区のご家族は、賃貸マンションで暮らしていましたが、近くの狭小戸建てを見つけて購入。子どもの保育園や小学校を変える必要がなく、公園も近くにあるなど、子育てには理想的な立地でした。
狭小住宅というと「狭くて不便そう」という印象があるかもしれませんが、実際は階ごとに用途を分けた設計(例:1階は寝室、2階はリビング、3階はワークスペースなど)になっており、十分な居住スペースが確保されています。中には屋上に芝生やウッドデッキを設けて庭代わりにしている住宅もあります。

不動産会社によると、2024年の東京23区の新築マンションの平均価格は1億1181万円。一方、同年の狭小戸建ての平均価格は約5114万円。なんと約半額以下で都内に家を持つことができるのです。
もちろん駅から少し距離があるケースもありますが、その分静かな環境で、近くに学校や公園がある物件も多く、子育てにはぴったり。
そして東京都は今、「子育て世代を支援する制度」にも力を入れています。
・高校授業料の実質無償化
・保育料無償化の第1子までの拡大(2025年9月~)
・18歳までの子どもに月5000円を支給する「018サポート」
これらの制度もあいまって、「子育てするなら東京が一番」という声も多く聞かれるようになりました。
さらに最近では、デザインや空間設計にこだわった狭小戸建ても増えてきています。
例えば、階段スペースを小さくして部屋を広くとったり、地下や屋上を活用して延べ床面積を100㎡以上確保するケースも。自宅の一部を賃貸にして収入を得られる「併用住宅」も登場しています。

■まとめ
今、東京での家探しにおいて「マンション一択」の時代は終わりつつあります。
マンションの価格が高騰しすぎた今だからこそ、東京23区で現実的に家を買える手段として「狭小戸建て」はとても注目されています。
家族にとって必要なものは何か?
駅近なのか、子どもの教育環境なのか、通勤の利便性なのか。
その優先順位を明確にすれば、「東京で戸建てを持つ」という選択肢が、もっと身近なものになるかもしれません。
「東京に、家を持とう。」
夢ではなく、今こそ現実にできるタイミングかもしれません。
(サムネイル:7月6日 日経新聞より)